野ばらのように死にたかったんだ
お月様による貧血か、あんまり痛すぎたことによる過呼吸か、まぁそんなもののせいで、うっかり気を失った
久しぶりのことで焦る
たった数秒のことだし、授業を抜けて出た廊下でのことだし、誰もいなかったのが不幸中の幸い
なんとか自力で処理したけれど、倒れた拍子に歯が欠けてしまって、保健の先生と担任にはとてもお世話になってしまった
親にも迷惑かけたけれどそこは当たり前にノーカウントだよね
一回意識を飛ばしたのが良かったのか、頭がはっきりしたあとは痛みも治まって、そっちは全然問題ないんだけれど
自分の限界を見極められない未熟さとか
それで他人に迷惑や心配をかけることとか
予想外の出来事に感情のメーターが振り切れて泣くこととか
情けないし、腹立たしい
欠けたといっても、ほんのちょっとのことで、午後の授業は普通に受けられた
でも、実はまだ楽器が吹けるかどうかは不安なところ
怖くて歯医者さんには聞けなかった
少し、少しだけ、ぐらぐらしてる
痛みはないけど、くわえる勇気もない
今日は家に帰ります
明日に望みを託すよ