空白

そこに描き出すしかないのだもの。

切れない剃刀を探している

馬鹿だなんて今さらだ
無力だなんて今さらだ

あたしはあたしのしたいようにしてきたはずなんだもの、何を悔やまなきゃいけないの

間違えたならやり直せば良い、それだけだよ、わかってるよ
くだらない自尊心なんて捨ててしまえば良い、それも、わかってる、だけど、できない

いろんないろいろがぶつかりあって、相殺されるならまだしも、増幅していってる
お腹の中に、広がる、負の感情
いつからあたしはこんなに弱くなってしまったんだろう?
殺してやりたいくらいに、大嫌いだ
殺せやしないくせに、ね

独りはこわいけど、ひとりは平気だった
泣きたい時には泣けた、泣き声を拾ってくれる人が必ずどこか、外側にいたから
だけど最近自分の内側だけで世界を完結させてしまっているくせに(他でもない、あたし自身が)、泣かせてもらえないと臍を曲げてる
何様のつもりなんだろう
どんなに大勢の中にいても、あたしはひとりになれたしきっとこれからもなれる、というかならずにはいれない、なってしまう
その孤独、独りと何も変わりはしないのではないだろうか
自分の選んだ道に疑問を呈すなんて、ね

家でのあたしと教室でのあたしと部活でのあたしとそれ以外のあたしは全く別の人格で、でもそれを作り上げてるのはあたしじゃない、外側の人たちだ
足元から這上がる恐怖
扉が閉じられかけている、あたしが消えてしまう
それは嫌だというこの傲慢さ!
虫酸が走る
扉の鍵を握り締めて立ち尽くすしかできていない

踏み出さなくちゃいけないのだ