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空白

そこに描き出すしかないのだもの。

時々迷ってもまた歩き出す

連投。

22年も生きていると、「二度と会えない」とおもう人がいる。

「二度と会わない」と決める人がいる。

傷ついて傷つけてそうやってしか生きてこられなくて、

そのときはそうやってしかその時間を切り抜けられなかった。

そのときたしかに欲していた、欲していたものは与えられたかもしれない。

ただそれは本来手にしてはならないものであったのかもしれない。

もしくは、本来欲していたものと違うものであったのかもしれない。

そう、単なるわたしの傲慢。

あまりに完全な姿をしたあまりに不完全な欲求。

それらを手渡してくれた彼らにたとえ再び会えたとしてもそのときのわたしはわたしではない。

わたしから意識的に意識を切り離したわたしだ。

痛みや疼きをかんじないように、

泣いてしまわないように、

叫びだしてしまわぬように、

感情の暴発を防ぐように。

あの日の色を匂いを思い出してしまわぬように。

そういった記憶に、あまりに甘やかに触れてくれるものだから。

かつてわたしは記憶の上書きというのはなんて難しいのだろうと思っていた、

それがいまではどうだ。深層の傷が癒えたわけではないだろうが、

ぱっくりと裂けた場所に新しく美しい肉が盛り上がる。

愛されている。

愛している。

その安定感と信頼感。

求めるものはなにもない。

あの何によっても満たされなかった枯渇が嘘のようだ。

失えないとおもう。

こわくなってしまう。

よわくなってしまう。

ふたりで訪れるひとつひとつの場所が、

ふたりで口にするひとつひとつのものが、

ふたりで共有するひとつひとつの時間が。

そう、いつか誰かが言った、これは、救済なのだと。

終わりなんてなければいいのにね。