空白

そこに描き出すしかないのだもの。

脳が水滴を奪って乾く

文章が書けなくなってしまった。ぱったりと。
困っている。いいえ、戸惑っている。
しばらく前から、じぶんの書いたものが薄っぺらになっているのはわかっていて、だから、徹底してインプットに勤しんでいた。
いつもそうして取り戻していたから。
それが今回はなにかがちがう。帰ってこない。
いなくなってしまった。
いろんな人に会って、いろんな話をして、いろんなものを見て、いろんな音楽を聴いて、それがわたしの中に血となり肉となり蓄積されているという確信は、どこに行ってしまったのだろう。
迷子だ。
書くしかない。書くしかできないから。なのに書けない。もどかしい。

バスクラが吹きたいな、とおもう。泣きたくなるような現実逃避。
一人暮らしになってから、家族のぬくもりをしんしんと感じる。
恋人の家庭があまりに複雑で、かける言葉を持たないことがくやしい。
親友の家庭があまりに冷たくて、それなのに支えることはかなわない。
いろいろな家族のありようがあるという理解と実感は思いのほか乖離している。
愛されている、という自信が与えてくれるものは驚くほど大きいのだと、。

じぶんが書いたものを読み返してみよう。
そうして、書く練習をしよう。
クリープと砂糖をどっさり入れたコーヒーは殺人的な味がする。
雨が降る。勉強する気持ちは、まだ、起こらない。