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空白

そこに描き出すしかないのだもの。

僕は愛を思い知るんだ

処女膜を喪失した。

18年人生を共にした身体の一部を、トイレに流してしまうことは意外なほどにあっさりと簡単で、たいした感慨も生まれては来ないのだった。

もっと、なにか特別な経験であるかのように考えていたのに。

月に一度、生まれてこない赤ん坊のために作り上げられる胎盤が排出されるときと、あまりに似ていて、はじめはそれと勘違いしてしまったくらいだ。

現実は小説のように感動的ではない。そのことを改めて思い知る。

行為は慈愛を持って行われ、激情は快楽とともに過ぎ去った。

だけれど。

満たしてあげられない。

なにがいけないのかはわからない。

なにも間違っていないのかもしれない。

それでも。

酩酊、には、程遠い。

ところで、満腹中枢がイかれてしまっている。

足りないタリナイたりない。

ときどきあるので、もう慣れてしまい、諦めて気が済むまで食べるのだけど、胃のほうはそれを受け入れられるようにはできていないので、要するに吐く。

もったいないのはわかっている。

でも太るのはいやだし、何より気持ち悪い。

ぎすぎすしたあばらから腰骨にかけてと、不必要な肉におおわれた太ももがアンバランスな、滑稽な体形。正直コンプレックスなので、明るいところにさらされるのは恥辱だ。

そんな私を好きだと言い、抱きしめてくれるのに、満たされることができない。

満たしてあげられない。

満たされない。

なんだか悔しい。

今後の課題は山積みだ。