世界中に一人だけみたいだなぁ
朝、起きられないのも
夜、眠れないのも
何やかやと理由をつけて家を出ないのも
学校に行きたくないから、だなんて、わかりきってはいるのです
誰にも知られずひっそりと呼吸をしたい
イヤホンが、かつて救ってくれた音楽が手放せない、偶像でも構わない、縋りつかずにいられない
世界から隔絶されてもあたしのところに活字と音楽があればそれを道標に歩ける、だなんて、愚かにも信じている
ぼんやりとした、吐気を伴った頭痛、どうせなら波のように襲い来るならすべて呑み込んでくれればいいのにね
この曖昧な悲しみも苛立ちも、ぜんぶ
もう、悲しめなくなってしまったことを悲しんでいる
何を苛立っていたか忘れてしまったことに苛立っている
旅に、でたい
あたしのことを知る人のいない場所に
ベージュのやわらかい素材で出来たショルダーに、暇つぶしのための本と少しのお金とカメラだけ持って、鈍行列車に飛び乗るの
どこまで、いけるか
その先にあるのは父なる大地か母なる海かはたまた聖なる銀河か
錯覚でも思い込みでもなんでもいい、とにかく突き抜けなければ、切り捨てなければ、ならないのです
研ぎ澄まされていく聴覚に感性の方が追い付きません
こういう感覚が慣れっこになってしまった自分を慈しみたい、と思う
まずは寝ることと食べることから始めなくちゃ
それが今の自分に許されるのか、なんて考えず
義務や権利や自由の問題ではないのです
明日がずっと来なければ良いのに