空白

そこに描き出すしかないのだもの。

心と心を繋いでる微かな光

体に染みついた疑瞞と浅慮から

目を静かに切って

次に見えてしまったのは濁った五感

優しくなんかないよ、どうでもいいと、思っているだけだ、なんてね

口が裂けたって言えないと、笑おうとして、既に裂けている唇に気がつき、唖然としたものです

ごしごしと、ごしごしと、擦り、そして落ちたものは、尊厳

見せかけのシャボンの香りが、私の全て

触れれば(触れずとも)

パチンと(音楽すら奏でられず)

消える

何が正しいのか

何が真実なのか

何が本当なのか

一瞬たりとも知ってなどいないくせ、振る舞いに滲み出る「私」の思い込みのそれら

押し付けて、指を差して笑って

そんなのつもりでしかない

笑われているのはいつだって、愚かな私のほう

エゴイスティックに緩慢にそれでも呼吸を続けずには、いられない

この願いを、切ないと、形容できるのかしら